事業内容

(2)令和5年度調査研究

【調査研究】診断士と事業者を結ぶ、感動と共感の架け橋を

 今回の調査研究に携わった3名にはある共通した想いがありました。それは、現在奈良県中小企業診断士会には130名を超える会員が在籍していますが、診断士会の活動の場において、皆様の能力、行動力が十分に発揮されていないという想いです。

 診断士としての活動を二輪車に例えるなら、片輪はひとりの士業人として事業者を支援する活動、そしてもうひとつの片輪は診断士会が行う事業に参加する活動と言えるでしょう。その時々において、両輪にかかる負荷にかたよりがあっても、全体的にはバランスよく駆動することで充実した診断士活動が可能になるはずです。診断士会の会員としての活動がまだまだ不足しているようだ、と思われるのです。今回の会員アンケートを見ても、会員の皆様は能力、行動力において大きなポテンシャルを持っておられます。それらを十分に発揮することができれば、県内の経営に関する支援では質、量とも一番の組織になることが可能です。またそれを各支援機関、事業者は期待しているはずです。

 当事業を進めるにあたって事業者の声を数多く聞きたかったのですが、時間的制約もあり、日頃から事業者と数多く接する各支援機関の担当者、管理者の方々から話を伺うことで、事業者及び支援機関様からの声、期待としました。商工会議所、よろず拠点、奈良県庁、金融機関等、7つの支援機関を訪問しました。また今後の診断士会活動のモデルのひとつとして、福島県診断協会にもお話を伺いました。

これらの話を元にして、診断士会としての体制、仕組みはどのようなものがいいのか、またどのような支援方法があるのかを検討、模索しました。そしてこれらを整理し、提言としました。

指揮者であったフルトウェングラーはこう語っています。「感動は音楽を聞く聴衆の方のみにあるのではなく、また演奏するオーケストラのみにあるのでもない。両者をつなぐ目に見えない橋に感動はあるのだ」と。我々診断士そして診断士会の積極的な支援で、事業者、支援機関の皆様と、感動と共感の橋でつながることを願っています。

ご協力しただいた支援機関の方々及び関係者の皆様に、この場をかりて御礼申し上げます。

 

令和5年度調査研究資料
令和5年度「診断士と事業者を結ぶ、感動と共感の架け橋を」.pdf
PDFファイル 2.3 MB