事業内容

(2)令和2年度・令和3年度調査研究

【調査研究】『奈良のエコシステムとは何か』~奈良から世界へシルクロード発進~

 奈良・東大寺二月堂で、今年も”お水取り”修二会が始まりました。2週間の祈りが終わると、ここ奈良にもいよいよ春がやってきます。

 今回の調査事業はコロナ禍での実施となり、対面中心からオンライン・ハイブリッドでの実施となりました。移動が制限され、思うようにリアルな活動ができない一方、逆にオンラインを活用することでこれまで気軽に会えなかった遠方の方とも対話することができました。

 調査事業を進める上で、今回は少しチャレンジングな手法を取り入れています。中小企業診断士の強みは、その分析力(診断)にあるため、時にどうしても結論ありきで考えてしまう傾向があります。答え(目的)先行型の調査ではなく、プロセスそのものを楽しみ(手持ちの手段から始めてみる)、自分自身の書きたい欲求を報告書に表現するアート思考で進めていきました。

 そんなの当たり前という当たり前の感覚を排除し、インタビューに協力いただける方々の声に素直に耳を傾け、感じたことを表現する。奈良のエコシステムを客観的に評価するのではなく、自らもそのエコシステムの一部として、どういうことができるかを自問自答してみました。

 わたしたちが行動することで、調査対象の奈良エコシステムが広がっていき、それをまた行動で追いかけるという実践アクションリサーチでもあります。

 聖なる炎の儀式「達陀(だったん)」のルーツは、一説にはインドやペルシャにまで遡るといいます。二度の大伽藍の焼失や太平洋戦争最中でも、途切れることなく続けられた修二会。予測不能な世の中で、海外の文化をいち早く取り入れつつ、よい伝統は不退転の決意で続ける強さを持つ奈良。その奈良のエコシステムについて、これから述べていきたいと思います。

 最後に、ご協力いただいた方々には、この場をかりて御礼申し上げます。

 

令和2年度-令和3年度調査研究資料
R2-3年度_調査研究_『奈良のエコシステムとは何か』 .pdf
PDFファイル 4.3 MB